あなたの新しい人生の旅をはじめよう。

12BASE 移住 暮らし。
自伝小説

人生の宴 移住編

3章 転換期

僕は花の世界から離れた。
違う世界を見たくなったからだ、そしてサラリーマンになった。
僕が飛び込んだ世界は、星野リゾート、接客技術を学びたかったからだが、外の世界で働くことが初めての僕には戸惑うことばかり、それでも新鮮な環境に僕はワクワクしていた。

10年近くを沖縄で過ごし、その間にホテルのマネージャーも経験した。
その後、植物屋さんを始めたんだけど、あえなくコロナで廃業した。
この頃は、何をやってもうまくいかず悩んでいた時期だ。
マンションのベランダでタバコを吸っていると携帯が鳴った、はい!

あっ私、西表島でホテルを運営しております、田島と申します。

眞鍋ですがどのようなご用件でしょう?

実は、私どもが運営しているホテルのマネージャーをお願いしたくお電話させていただいたんです、一度お会いしてお話をさせていただけませんか?

突然の連絡に戸惑ったのだが、話を聞きに西表島に出かけた。

ホテル時代の同期の紹介で田島さんが連絡をしてきたことがわかった。
西表島のホテルの建て直しも兼ねてマネージャーを引き受けて欲しいという話だった、面白い話ではあったが、経営状況や諸々の書類を見る限りでは・・・・キビシイ。
僕は心の中で、やりたい気持ちがムクムクしているのを感じて、是非やらしてほしいと返事をしたのだが、条件も付けた、運営の全権を渡してほしいと。
田島さんはそのつもりですとの返答で、僕の沖縄行きが決まった。

離島の小さなホテル、着任早々問題だらけ、素人経営のホテルを建て直すのは簡単じゃない。
3年頑張った、黒字化して軌道に乗せた、これからという時にホテルは売られた・・・・僕は力が抜けてしまい会社を辞めて、マンゴー農園で働き出したんだけど、ここで農業の面白さに目覚めたんだ。
2年働き、マンゴー農園として独立しようと奔走したんだけど・・・・就農の壁は高かった、パイナップルでの独立はできるが、マンゴーはダメ。
利権という壁に阻まれた、1年あらゆる伝を使い独立を目指したが、移住者がマンゴーで就農するにはハードルが高すぎた。

4章 目標

モヤモヤがピークで気分転換に旅に出た。
そうだ京都に行こう!
お寺を巡り、茶屋でお団子を食べていると、ともちゃんが京都っていいね〜
なんかザ・日本て感じと言っておどけてる。
そうだなぁ、僕のルーツにも行ってみるか〜、祖父母の家はもうないけど立ち寄った。

ねぇ、ともちゃん京都に移住しない?
いいよ〜簡単に返事をしたけど、僕は祖父母のように古民家で農業をする暮らしを思い描いていた。
石垣島に戻り、二人で移住計画を立て始めたけど、京都以外も候補に入れてどこに移住するにかを検討した、そして、住居は古民家で農業ができるという条件を設定して探しはじめたんだ。

島根県、鳥取県、岡山県と古民家を内見したが気に入る物件には出会えない、そんな時、出てきたんだ京都の舞鶴に理想の古民家が!
二人で内見に行き、僕は気に入って話を進めた、空き家バンクで見つけたその古民家、舞鶴の規定で3回の面談をクリアーして契約できる。
石垣島から3回舞鶴に通いようやく契約した。

ともちゃん、ようやく契約できたぞ〜
私はなんとなくタイプじゃないけどなぁ〜
えっ〜良い感じの古民家じゃん!
まぁ、良いんじゃない、気に入ってるんなら!

契約して引渡しの3日前、引越し準備OK、マンション解約して荷物も送る準備もできた、飛行機のチケットも取ったし、いよいよ古民家暮らしの始まりだな〜。
あっそうだ、鍵の引渡しとお金の振り込み連絡しとかないと、あっ、もしもし眞鍋です、お世話になります。
鍵の引渡しとお金の支払いの件なんですが明後日、不動産屋さんの事務所でよかったですか?
そのことなんですけど・・・・・眞鍋さん実は登記がまだなんですよ!
えっ、登記後引渡しということだった筈では?
司法書士さんが時間がかかると・・・・・。
ちょっと待って、じゃ、まだ入居できない?それに明後日ですよ契約の期限?どうするの?
契約に関しては再契約してもらって、登記は15日でなんとかしますので待ってほしんですが・・・・・。
いぁ〜、もうマンション解約して、飛行機のチケットも取ってるから無理ですよ!
売主と相談するのでちょっと待ってください。

どうしたの?
引越しできないかも?
えっっつ〜どういう事?

カクカクシカジカ!

それって不動産屋さんが悪いんでしょ?
完全にね!
どうするの?
連絡くるの待つしかないよね。

翌朝、入居してもらって良いけど、登記は待ってほしいと連絡が来た。
僕は、契約期限が明日切れること、謝罪がないことを伝えて、相手方の契約不履行により再契約しない旨を伝えた、古民家はすごく気に入っていた、だけど、契約に対しての不動産屋の不誠実さやケチがついた古民家に暮らす気がしなくなり、再契約を見送ったんだけど、マンション解約してるからヤバイ、地元の不動産屋に事情を話し1ヶ月退去を待ってもらった。

こんなことってあるんだねぇ〜
普通はないよなぁ!
テレビをなんとなく見ていたら、舞鶴の古民家が出ている、川が増水して床上浸水している。
えっ〜そんなことある?
あのまま入居してたらヤバかったね!

運命の悪戯なのかもしれない出来事がありながらも、気を取り直し古民家探しをしていた。
毎朝のルーティンはネットで古民家検索、んっ?あっ、この古民家素敵だね、どこだ?
福島県金山町かぁ、ともちゃん行ってみよう、美味しいもん食べれる?
食べれるから、行くぞ!

空き家バンクに申し込みしたら、なんと4組同時な内見になり、売主さんが決めた購入希望者1組と交渉になると連絡が来た、争奪戦だ。
僕は売主さんに思いの丈を書いた手紙を渡す作戦だ!
当日、石垣島から飛行機を乗り継ぎ、秘境と呼ばれる金山町に到着、実物の古民家は予想以上に素敵だった、内見をし売主さんとの懇談が終わり、指名される人を待つばかりのハズだった・・・・・。
結果は・・・・・・まさかの誰とも交渉しない・・・・・不動産屋さんに任せるというもの、後で話を聞けば出来レースだったらしい。
縁がなかったんだね、また。
そうだね、お金だけなくなったね(笑)
でも、金山町って良いよね!
アレ?ともちゃんそんなこと言うのはじめてだね。
雰囲気が好きだよ。
じゃ、移住先は金山町で、古民家は移住してから探そうか。

石垣島の戻り、日課の古民家探しをしていたら、金山町で気になっていた古民家の商談中が外れている!
すぐに電話して内見を申し込んだ、また、金山に行く。
内覧当日、10年以上空き家の古民家、見た目は・・・ボロい。
中に入ると、不思議だカビ臭くない、そして思ったよりも状態が良い。
これは当たりだ!
内見10分で決断した、ここに決めた。

ともちゃんには事前相談もなく即決、事後報告。
こうして僕たちの古民家が決まった。
15日後には金山町の住人となっていた。

続く。

自伝小説

眞鍋 一郎

12BASE 代表

人生の宴という自伝小説を書いています。
僕の人生でどのように古民家が関わり、歩んできたのか、過去と未来を繋ぐ物語。
移住編